埼玉県文化芸術振興基本条例

目次
第一章 総則(第一条―第三条)
第二章 文化芸術振興計画(第四条)
第三章 文化芸術振興のための施策(第五条―第十七条)
附則

第一章 総則

  (目的)
第一条 この条例は、文化芸術の振興に関し、基本理念を定め、及び県の責務を明らかにするとともに、文化芸術の振興に関する施策(以下「文化芸術振興施策」という。)の基本となる事項を定めることにより、文化芸術振興施策の総合的な推進を図り、もって心豊かな県民生活及び活力ある社会の実現に寄与することを目的とする。
  (基本理念)
第二条 文化芸術の振興に当たっては、文化芸術に関する活動(以下「文化芸術活動」という。)を行う者(文化芸術活動を行う団体を含む。以下同じ。)の自主性が十分に尊重されなければならない。
2 文化芸術の振興に当たっては、県民の主体的で多彩な文化芸術活動の展開により、活力ある地域社会の実現を図ることを目指して、文化芸術振興施策が推進されなければならない。
3 文化芸術の振興に当たっては、文化芸術を創造し享受することが、県民の生まれながらの権利であることを踏まえ、県民が等しく文化芸術を鑑賞し、これに参加し、又はこれを創造することができるような環境の整備が図られなければならない。
4 文化芸術の振興に当たっては、文化芸術に関する情報を広く国内外に発信する等、文化芸術の交流が積極的に推進されなければならない。
5 文化芸術の振興に当たっては、地域の伝統的な文化芸術が、将来にわたり引き継がれるよう配慮されなければならない。
6 文化芸術の振興に当たっては、文化芸術活動を行う者その他広く県民の意見が反映されるよう配慮されなければならない。
  (県の責務)
第三条 県は、前条の基本理念にのっとり、文化芸術振興施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。
2 県は、市町村がその地域の特性に応じた文化芸術振興施策を策定し、及び実施するために必要な助言その他の支援を行うよう努めるものとする。
3 県は、文化芸術活動を行う者の自主性及び文化芸術活動の多様性に十分な配慮を行いながら、これらの者との連携及びこれらの者に対する支援に努めるものとする。
4 県は、国及び他の都道府県との連携及び協力により、文化芸術振興施策の効果的な推進に努めるものとする。

第二章 文化芸術振興計画

第四条 県は、文化芸術振興施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、文化芸術の振興に関する計画(以下「文化芸術振興計画」という。)を定めるものとする。
2 文化芸術振興計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
  一 総合的かつ長期的に講ずべき文化芸術振興施策の基本的な事項
  二 前号に掲げるもののほか、文化芸術振興施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項
3 県は、文化芸術振興計画を定めるに当たっては、あらかじめ、県民の意見を反映することができるよう必要な措置を講じなければならない。
4 前項の規定は、文化芸術振興計画の変更について準用する。

第三章 文化芸術振興のための施策

  (文化芸術の鑑賞等の機会の充実)
第五条 県は、広く県民が文化芸術を鑑賞し、これに参加し、又はこれを創造する機会の充実を図るため、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
  (文化芸術振興のための措置)
第六条 県は、文学、音楽、美術、演劇、舞踊、メディア芸術(映画、漫画、アニメーション及びコンピュータ等を利用した芸術をいう。)その他の芸術及び落語、歌唱その他の芸能の振興を図るため、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
2 県は、先人から受け継がれてきた能楽、歌舞伎その他の伝統芸能が、将来にわたって適切に保存及び承継され、新たな文化創造のために活用されるよう必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
3 県は、茶道、華道、書道、盆栽、衣食住等に係る生活様式その他の生活文化の振興を図るため、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
  (文化芸術による地域づくり)
第七条 県は、地域に根ざした独創的で優れた文化芸術が地域の発展に大きな役割をはたすことから、文化芸術による地域づくりに努めるものとする。
2 県は、前項に規定する文化芸術による地域づくりを進めるに当たっては、地域産業及び民間団体等との協働に配慮するものとする。
  (文化芸術活動の担い手の育成)
第八条 県は、文化芸術に関する創造的活動を行う者、伝統芸能の継承者、文化芸術活動の企画を行う者、文化施設の管理及び運営を行う者その他の文化芸術を担う者の育成及び確保を図るため、研修、発表機会の確保等の支援に努めるものとする。
  (学校教育における文化芸術活動の充実)
第九条 県は、学校教育における文化芸術活動の充実を図るため、文化芸術に関する体験学習その他の教育の充実、芸術家及び文化芸術団体等による学校に対する協力への支援その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとする。
2 県は、伝統芸能の保存と継承の重要性にかんがみ、学校教育における文化芸術活動を通じ、伝統芸能に対する理解及び関心を深めるよう配慮するものとする。
  (青少年の文化芸術活動の充実)
第十条 県は、次代の担い手となる青少年の文化芸術活動の充実を図るため、青少年による文化芸術活動への支援その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとする。
  (高齢者、障害者等の文化芸術活動の充実)
第十一条 県は、高齢者、障害者等が行う文化芸術活動の充実を図るため、これらの者の文化芸術活動が活発に行われるような環境の整備その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとする。
  (文化芸術交流の推進)
第十二条 県は、文化芸術に関する国内外の交流を推進するため、必要な施策を講ずるよう努めるものとする。
  (文化芸術施設の充実及び活用)
第十三条 県は、県民の文化芸術活動の場の充実を図るため、劇場、美術館、博物館、図書館その他の文化芸術施設の充実及び活用に努めるものとする。
2 県は、文化芸術施設以外の施設を県民の文化芸術活動の場として利用することができるよう必要な施策を講ずるよう努めるものとする。
  (情報通信技術の活用の推進)
第十四条 県は、県民の文化芸術活動を促進するため、情報通信技術を活用した文化芸術に関する作品等の記録及び公開への支援その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとする。
  (メセナ活動の促進)
第十五条 県は、メセナ活動(個人、企業等が社会貢献の一環として行う文化芸術活動を支援する活動をいう。)を促進するための普及啓発、情報提供その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとする。
  (推進体制の整備)
第十六条 県は、文化芸術振興施策の総合的な推進を図るため、必要な体制の整備に努めるものとする。
  (財政上の措置)
第十七条 県は、文化芸術振興施策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

附 則

この条例は、公布の日から施行する。

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